自律神経失調症の説明や対策、治療法について記載しております

自律神経失調症について

私達の身体は天気や気温、精神面のストレスなど外から刺激を受けても、その時に応じた最適な環境に保とうとする働きがあります。この役割を担っているのが自律神経系なのです。この自律神経系は、主に交感神経、副交感神経がアクセル役とブレーキ役として、お互いがバランスをとって働いています。しかしある要因からこのバランスが崩れ、身体やメンタル面に様々な不調(不定愁訴)を起こします。

この自律神経の働きを崩した状態を自律神経失調症と呼んでいます。


自律神経失調症の主な症状

肉体面

  • 不整脈
  • 息苦しい
  • 過呼吸
  • 動悸や胸の圧迫感
  • 喉が詰まる感じ 飲み込むときに違和感がある
  • 胃が張ってムカムカする
  • 手足がしびれたり、むずむずしたりといった感覚がある

精神面

  • 特に原因が無くても不安感、イライラすることがある
  • うつ的な心境が続いている

自律神経失調症の主なタイプ

①本態性自律神経失調症

幼少期からの体質。自律神経が乱れやすいタイプ。虚弱体質や低血圧の人にも多く見られます。日常生活のストレスにもあまり関係していません

②神経症型自律神経失調症

心理的な影響が大きいタイプの方。体調の変化に敏感で、少しのストレスでも体調を崩してしまいます。感受性が過敏な為、精神状態で左右されやすいタイプです。感情の移り変わりによって身体の症状として現れます。

③心身症型自律神経失調症

日常生活におけるストレスが原因です。心と体の両方に症状があらわれます。自律神経失調症の中でももっとも多いタイプです。几帳面で真面目な性格の人がなりやすいです。

④抑うつ型自律神経失調症

心身症型自律神経失調症がさらに進行すると、このタイプになります。やる気が起きない、気分がどんより沈んでいる、といったうつ症状もみられます。肉体的に、頭痛、微熱、だるさ、不眠、などの症状があらわれます。身体の症状の陰にも精神的なうつが隠れているのです。病院にいっても、身体の症状改善する為の対処療法しかもうけていなくて、長年不快な症状に苦しむ人が多いようです。几帳面なタイプや完璧主義のタイプが陥りやすいです

自律神経の働きについて

自律神経の働きについてもう少し詳しく書いていきます。

自律神経の働きを端的に説明すると、
身体の状態を最適な環境に自動調整してくれるのが、自律神経の働きです

例えば、夏の暑い気温の時に散歩すると、汗が出ます。これは外の気温によって上がり過ぎた体温を、生命維持に最適な36~37℃ぐらいに調整しようと血管を広げ、汗が出る穴を開き、熱を空気中に蒸発させ、体温が高くなり過ぎないように調整されています。

寒い時は逆に体内の熱を逃がさないように、血管を細くして、血流を低下させて体表の温度を下げ、体温が下がり過ぎないように調整されています。

このように自律神経とは、私達が生きていくうえで、身体を最適な環境に保とうと自動運転で制御されています。私達が意識しなくても勝手に制御してくれるわけですから、ありがたい機能ですよね。

その自律神経は主に、交感神経、副交感神経という神経の二つで成り立っています。

交感神経は主に、身体を活発に動かす時に優位働き、闘争と逃走の神経と言われています。危険を感じ、相手と戦うとき、身体は緊張して心臓の鼓動は早くなり、血圧が上がります。相手をよく見る為に瞳孔は散大し、呼吸は激しくなります。同じように自分を担う相手から本気で逃げる時も興奮した状態となります。

これに対して副交感神経は身体がゆったりとしている時に強く働きます。例えば食事中に気分を落ち着かせて食べるのが基本です。このように食事中や睡眠時など身体を落ち着かせる時に強く働くのが副交感神経です。ご飯を食べる時にリラックスするのは、胃腸が活発に働き始め、副交感神経が優位になっている為でもあります

このようにアクセルとブレーキといいますか、用途に応じて体が働きやすい環境を整えてくれるわけです 

自律神経が乱れる原因とは

自律神経は交感神経、副交感神経がお互いアクセル役、ブレーキ役としてバランスを保ちながら肉体を最適な環境に維持しています。それが何かしらの原因によって、バランスが崩れてなかなか戻らなくなってしまうわけです

例えば、失敗が許されない仕事で精神的に常に緊張する職場で働いているとします。緊張は交感神経が優位に働いている状況です。交感神経が優位な状況とは

呼吸が早くなる 心臓の働きが早くなる 血圧が上がる 胃腸の働きを抑える

というような身体の状況になっているわけです

失敗が許されない状況ですから、精神的にも肉体的にも緊張していた方が集中するので、仕事するには良いと思います

そして仕事が終わり、アクセルを踏んでいた状況すなわち交感神経が優位な状況が通常運転モードに切り替わり、また身体にとって最適な環境に保たれるわけです。

このように環境に応じて変化すれば、バランスを保たれたままなのですが、現代社会は複雑な社会生活を送っていますので、そんな単純なことばかりではありません。

例えば仕事を失敗し上司に怒鳴られたりしたとします。それが引き金となって、家に帰っても思いだし、また失敗するんじゃないかと緊張したりと、交感神経が優位な状況が続くとします。この状況が数か月、数年続くとどうなるでしょうか・・

仕事をしていなくても動悸がしたり、胃腸の働きも弱まり、眠れなかったりとブレーキ役の副交感神経の影響力が弱まり、身体にとっての最適な環境が維持できずに、身体に様々な不調が表れてきます。

上記は一例ですが、大まかにわけて5つの原因が考えられます

①過度のストレス

仕事などの社会的ストレス、人間関係、精神的なストレスなど過剰なストレスが蓄積されると、自律神経の働きが低下します

②生活習慣の乱れ

夜型の生活、勤務体制が昼夜ある、不規則な生活習慣など、人体のリズムを無視した生活を長年してき場合、自律神経の働きが低下しやすくなります

③環境の変化

転勤や転職、引っ越しなど生活環境が変わった際に、肉体的、精神的に順応でいない場合に自律神経の働きが低下しやすくなります

④ストレスに弱い体質や性格

人の評価を気にし過ぎる、気持ちの切り替えが出来ない、他人への依存度が強い、嫌といえず我慢してしまうタイプなど、ストレスを作りやすい傾向がある人は自律神経の働きが低下しやすくなります

⑤肉体的な問題

硬膜内で中枢神経の維持保護の役割をもつ、脳脊髄液の流れの停滞や生成排出のリズムの乱れや、頭蓋骨、背骨の歪み、内臓の不調などの影響により、自律神経の働きが低下しやすくなります

 

自律神経失調症の対策

自律神経失調症の対策として、どのような方法があるのでしょうか?(専門医の受診は基本ですので、ここでは省略させていただきます)

生活習慣の対策でいえば

○夜型生活から朝型生活に変える
○栄養のバランスを考えた食事をする
○ゆったりと過ごす時間を一日一回作る

病院や薬で改善出来なかった時に代替え方法として

○手技療法
○心理療法

こんな所だと思います。
まず生活習慣の対策を説明させて頂きます

①夜型生活から朝型生活に変える

自律神経の二つの機能は、一日中で働く時間が決まっています。交感神経は体を動かす時に働く神経で、日中によく働きます。副交感神経は体にリラックスさせ体力を回復させる時に働き、主に夜間働きます。生活のリズムが夜型になっている方は、身体の調子を整えるのに適した時間帯に、交感神経が働くわけですから、自律神経も乱れやすくなっていますので、夜は寝て、朝起きるという規則正しい生活を送るように心がけてみましょう。

②栄養のバランスを考えた食事をとる

自分の好きなものだけ食べると、栄養が偏ります。自律神経失調症などに有益な栄養素を考えると

ビタミンB群
ビタミンC
ビタミンE

です

ビタミンB群(特にB1,B12)

ビタミンB1
神経の働きを正常に保つ働きがあります。ビタミンB1は神経間の情報のやり取りする時に必要な伝達物質の合成に必要

豚肉・枝豆・そらまめ・玄米・たらこ・グリンピース・ピーナッツ・に多く含まれています

ビタミンB12
脳神経の修復に不可欠

あさり・しじみ・ホタルイカ・牛のレバー・海苔などに多く含まれています

ビタミンC
副腎皮質ホルモンの生成に必要不可欠です。(他にもビタミンB6・パテント酸・ビタミンAも必要)
副腎皮質ホルモンの役割のひとつは、ストレスを感じた時に、そのショックを和らげ、ストレスに立ち向かう身体の抵抗力を上げてくれます。
ビタミンCは体内で生成できませんので、食事によって補うしかありません。また多少取り過ぎても水溶性の為、体外に排出されますので、日々の生活でなるべく意識して摂取すりょうにしましょう。

キャベツ・ブロッコリー・みかん・緑茶・パセリなどに含まれています

ビタミンE

肉体的なストレスではビタミンEがよく消費されます。酸化ストレス、活性酵素の抵抗力をつける為には大事なビタミンです

アーモンド、落花生、などのナッツ類、唐辛子、たらこ、いわしなどに含まれています

ビタミンB3(ナイアシン)

 

以上が神経系に有益なビタミンを書きましたが、バランスの取れた食生活が大事ですので、意識して摂取してください。また腸内細菌と精神とも深く関わり合いがあります

ゆったり過ごす時間を一日一回は作る

現代社会は忙しく、時間に追われて日々過ごすことが多いので、交感神経優位型の生活を送られている方が多いと思います。そのような生活習慣だからこそ、意識してリラックスした時間を計画的にとることも大事だと思っています。

この時間だけは、心も体もゆっくりさせてあげようという時間を意識的につくります。メンタル面でも、その時間帯だけは悩みを考えないと決めておきましょう。

短時間しか取れない場合は腹式呼吸(吸うよりも吐く時間を長くする)をして、興奮した神経が静まり、こころのざわつきが治まってくればOKです。

終わった後に呼吸が落ち着いてゆっくり静かになれば良いと思います自律神経失調症の対策(手技療法・心理療法)

自律神経失調症に用いている当院の療法

手技療法

頭蓋仙骨療法
内臓マニュピレーション
経絡・経穴療法

心理療法

カウンセリング
自律訓練法

以上が自律神経失調症のクライアントさんに用いる療法となります。まずは手技療法から説明させて頂きます

手技療法

①頭蓋仙骨療法


アメリカのジョンEアプレジャーによって開発された療法です
脳の中枢神経は硬膜内に存在し、脳脊髄液によって満たされ保護されています。その脳脊髄液が循環することで、栄養の輸送や中枢神経の維持に一役かっているわけです。しかし頭蓋骨~仙骨間の硬膜になんらかの捻じれ、制限が出てくると、その脳脊髄液の循環やリズムが損なわれ、神経系の新陳代謝やホルモンの働きを低下させてしまうために、脳神経を含めた神経系統が低下すると考えられています。23種の骨で構成されている頭蓋骨や硬膜、仙骨をソフトな手法で整える療法で、脳内環境を本来あるべき健康な状態に戻していきます

②経絡・経穴療法

身体に流れる気の通り道、14経絡や経穴を調整することで、体内を流れる気の循環を良くして全身の健康状態に良い影響を与えます。特に神経系の症状に用いる事が多いです。

気の流れが悪い所が改善すると、急にリラックスして寝てしまったり、身体が温かくなってきます

③内臓マニュピレーション

内臓やその周りの組織の健康状態を制限させている原因をみつけて、制限を取り除くことで、血流が良くなり内臓の働きにも良い影響を与えます。内臓の働きが良くなると、副交感神経が緩み、体温が温かくなってリラックスしてくることが多いです。

他にも神経系に影響しやすい気功療法も良く使っています

自律神経失調症の方には上記の療法を良く使っている印象があります。しかし実際は体にとって最適な方法を感じ取って施術する為に、人によっては関節、筋肉がメインの整体療法になる場合もあります

心理療法

カウンセリング

自律神経失調症の原因が、心の状態に大きく影響を与えていると考えた場合は、まずカウンセリングにて、心の負担になっている部分をお聞きして、その負担が軽減する方法を一緒に考えて行きます。こころの負担が軽くなることによって、自律神経への影響もしだいに減っていき、バランスの取れ状態に戻ってきます

自律訓練法

交感神経優位な状態から、意識的にリラックス状態に戻し、自律神経のバランスを取り戻すことを目的としています。何かのきっかけで、慢性的に緊張状態になってしまい、それが動悸・耳鳴り・多汗症・不眠など身体の状態として表れている方に有効なセルフケアの方法です

以上が当院が取り組んでいる自律神経失調症に対する対策法です

自律神経失調症の施術例

主訴 耳鳴り 不眠 

50代 会社社長

耳鳴りが酷くなり、夜も眠れず、耳鼻科で受診するも原因不明と言われて、心療内科を受診するも、はっきりしたことがわからず、睡眠導入剤をもらい服用しているとのことです

本で自律神経失調症の症状を知り、その対処法で自律訓練法が記載されていたので、自律訓練法が習得できる当院に来院されました

耳鳴りが鳴り始める数ヵ月前に、会社で大きなトラブルの対応と身内の不幸が重なり、心身とも疲れ果ててしまい、しばらくして、耳鳴りがはじまり、だんだん大きくなって不快感を伴うようになったとのこです。
自律訓練法の習得で当院に来院されましたが、問診検査をすると側頭骨の制限が顕著にでており、耳鳴りの影響も考えられましたので、説明し先に施術をすることにしました

施術後耳鳴りが聞こえる割合が、施術前が10としたら、2,3まで減ったとのことでした。側頭骨の影響も十分考えられたため、施術+自律訓練法で施術プランをたてることにしました。

1週間に1回の割合で来院して頂き、合わせて自宅で毎日自律訓練法をしていただきましたが、一か月後には耳鳴りに対するストレスも減り、睡眠導入剤を使わずに寝れるようになったとのことです。

さらに一か月経過すると、耳鳴りもほとんど気にならなくなったということです。目標は達成したので、その後は疲れが溜ってきたら来院して頂くようにしました。もう一年経過しますが、再発することとなく、疲れが溜まってきたら来院されております

施術例2  

主訴 自律神経失調症(多汗症) 

20代 男性 視覚障がい者 会社員

病院に通院していたが、あまり変化がなく、インターネットで購入した薬でなんとかコントロールしていたが、仕事をするようになってから手汗だけでなく、全身から多量にでるようになったとのこと。そこで色々対策法を調べていたら、自律訓練法が一定の効果を上げている事を知り、当院に来院されました

問診時にすでに多量の汗の手汗が出ており、また脇汗も出ておりました。

自律訓練法の講義をし、実際練習をして頂きました。一回目でしたが、体得できている印象をうけました。練習後に汗の状況を確認したら、汗は全部引いていましたので、引き続き自宅で毎日練習していただくことにしました。

一か月後再来院されました

状況をお聞きすると、あれからしばらく汗はコントロール出来るようになって良かったのですが、仕事でストレスを抱えるようになってから、また汗が酷くなってきたとのことです。

自律訓練法は十分習得できているように感じましたので、応用した方法を伝えました。しかしまだ不安がぬぐえない様子でしたので、カウンセリングで仕事のストレスの内容について一緒に考えていきました。

カウンセリング終了時には、すごく心がスッキリして汗が止まりましたとおっしゃられてお帰りになられました。その後は来院されておりません。

施術例3

自律神経失調症 (動悸 息切れ 胃不調)30代 女性 会社員

職場に行くと動悸・息切れ・緊張・手足汗・顔のほてりなどの症状が強くでるようになり、仕事も中退することが増えてきて、病院では不安神経症と言われ、薬を飲んでいるが症状が改善されない為、自律神経失調症かもしれないと思い当院に来院されました。

問診では職場にすごく苦手な方がいるとということでした。その苦手な方がいるだけで、緊張して辛く感じるとのことでした。

職場の方には迷惑をかけたくないので、早退はできればしたくないとのことでしたので、自律神経のバランスを整える施術をしました。

施術後は胸のざわつきがなくなり、落ち着いてきましたとお話しがありましたので初回はそれで終了しました。

10日ほど空けて再度来院されました。状況をお聞きすると、施術後早退するまでは、体の症状は強くでることはなくなりましたとのお話がありました。しかし胃の調子が悪くムカムカしていて、病院で胃薬を飲んでいるとのことでした。

引き続き自律神経のバランスを整える療法をし、それでお帰りになりました。

3回目は10日ほど空けて来院されまいた。状況をお聞きした所、施術後に胃の不快感がなくなり、体の症状も緊張はするものの、強く症状がでることはなくなったとのことでした。

自律神経のバランスは整ってきたと思われましたので、職場での心の負担を減らす為、心の法則とカウンセリングに切り替えて、セッションをおこないました。

終了後の感想として、そのような目線で苦手な人を見たことがなかったので、新しい気づきを得たとおっしゃられていました。それ以降は来院されておりません。

以上が、自律神経の影響と思われる症状の施術例を3つ書きました。

自律神経の症状に当てはまる項目が多数あり、病院の検査でも異常がないと診断されお困りの方は、当院に一度ご相談してください。

皆様方のお力になれれば幸いです。

自律神経失調症の施術の流れ

問診

自律神経失調症になった経緯をお聞きしていきます。今どのような症状が辛いのか心身の状況を答えられる範囲でお聞きして、原因を追究していきます

手法選定


お聞きしたお話しの内容から、おおよその原因を推測後、
手技療法がいいの
カウンセリングのいいのか
自律訓練法がいいのか
などを判断しご説明させていただきます

施術スタート


施術をします。わからないことがあれば質問してください

施術終了


終了時に心身の状況の確認と説明、ご自宅でやっていただくセルフケア方法など自律神経失調症の回復にまつわるアドバイスをさせて頂きます。必要に応じてセルフケアの練習を一緒に致します

今後の方針


自律神経失調症の回復にまつわる話を生活環境などをもとに説明します。数回の施術が必要と感じた場合には、施術計画のお話をさせていただきます

自律神経失調症の過去のアメブロの記事を転記いたします

女性 40代 自律神経失調症 臀部痛(2019.11.19)

一年以上臀部に慢性的な痛みがある方が来院されています

その痛みが原因で、気分が激しく落ち込むことも増えて、外にでることもままならなくなったと言います

数回の施術で、痛みは激減しましたがその後も少しの痛みで、抑うつの症状がでていました

その後痛みがほぼ出なくなってから、抑うつの症状もほとんど出なくなってきたと言われていました

運動や旅行が行けるようになって疲れが出てたまに痛みが出る場合もありましたが、抑うつの症状は出なくなったらしいです

痛みがあると抑うつ症状にもなるのか?

という質問がありました

痛みを感じる痛覚は、通常比較的強い刺激が加わらないと反応しませんが、触覚などの知覚神経は少しの刺激で反応します。

慢性的な痛みが持続すると、強い刺激しか反応しなかった痛覚受容器が、弱い刺激でも反応するように変化していくことがあります

その痛みに関する刺激が後角細胞、脊髄神経を過敏化させて、上位中枢に痛みの信号を送り続け、脳幹や辺縁系、間脳の神経を興奮させます
 
また、自律神経や偏桃体 視床下部が送られてくる慢性的な痛みの信号に対して過敏になります

そうなると軽度の炎症の痛みであっても、脳が心的外傷後ストレス障害(トラウマ)のような反応をして、強い不安を引き起こします

軽度の炎症の痛みであっても、強いストレス症状を引き起こし続けるので、精神的に参ってしまいます

そして精神的にも慢性的な疲労感を感じて、自律神経失調症や抑うつ症状が出て来るのです

慢性的な痛みがある人が全て抑うつ症状にはなるとは思いませんが、不安症の方などストレスに弱い場合は注意が必要ですね

しかし痛みがコントロール出来てきて、恐怖や不安が減少すれば、痛みに対しての反応が通常に戻り、精神的な影響も激減すると感じています女性 40代 自律神経失調症先日、自律神経失調症のクライアントさんが来院されました

体の症状としては主に胃の不快感、後頭部の不快感が常時あり、眩暈、吐き気、耳鳴りも併発して、仕事中や電車の中も強い動悸がするようになったので、内科や心療内科なども診てもらって薬を飲んでるとのことでした。

薬を飲んでいても体に色々な症状が出てきて不安になったので、なんとかしてもらいたくて当院にお越しくださったそうです。

実は数年前に、パニック発作で倒れたことがあり、その症状は今は出なくなって完治したと思っていたけど、最近また再発するんじゃないかと不安だということでした。

動悸・息切れ・のぼせ・腹部の不調・眩暈・耳鳴りなど体の症状があちこちに出てくるのが自律神経失調症の特徴です

また、過去か現在において大きなストレスを長期間抱えていることが起因となって、自律神経失調症になるケースが多いです

今回も色々な症状が体に出ているので、まずは、カウンセリングにて今の気持ちや感情などをお聞きしていき、それがどのように体に影響を与えているか把握していきました。

そのなかで、見えてきたものは

不安感

でした。幼い頃からの家庭環境で強化された感覚なので、無意識レベルで体に大きな影響を与えていることが推測されます

心の状態を把握した上で、体の施術を行いました。

症状が多いので、身体のバランスを整える意識で行いました。体に大きな影響を与えていた思われる部位は、横隔膜や脳脊髄液のリズム、前頭葉、縦隔、アナハタ・ウイシュダーチャクラでした。

施術後に体の状態を確認して頂きましたが、

後頭部の不快感、胃の気持ち悪さがなくなり、腹部もスッキリした感覚になり良かったです!!

とおっしゃられていました

自律神経失調症の場合、家に帰ってからのケアも大切になってくるので動悸が出てきた時するツボ療法と、不安の鎮め方を教えて、家で練習していただくようにしました。

不安・恐怖心をコントロールし、いかにリラックスしていくか

が神経症タイプの自律神経失調の方のテーマになるのではないかと考えています

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